markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

嗚呼、残念

明け方から降りやまぬ雨の中、お悔やみに友人宅を訪れる。
意外にも明るく振る舞う奥さんに救われる。しかし2年間の闘病生活に、「60歳の誕生日を迎える事が出来なかった」と。「本人の意思で家族葬であったのか?」と問うと、「結婚式は大きくやる事になり、本人は本当に恥ずかしかったと言っていた」と。彼らしい生き方であり、また、死を覚悟していたのだろう。
先週も社員さんに社長の安否を問うと「うちの社長は生真面目の上に”ど”がつくくらいなんですよ。復帰してもまた無理をするんではないかと心配です」。
JC時代の思い出で、ダジャレの効用 - markdadaoの日記で書いた通り、会議の最中の私のダジャレに注意をしたほど、彼はまじめな好青年であった。

ITの知識が豊富で、以前うちの会社で社内LANを整備する際も、数日間寝食を忘れ遅くまで対応してもらった。良く彼の事務所へ行き、ITの話から人生訓まで話をした。今も彼の机の周囲は殆どそのままになっており、IT関連の書籍のほか安岡正篤小島直記等の著書があり、すぐにでも工場から戻ってくるようであった。そして照れくさそうな喋り方で、話を進める。

休みの日に工場へ行くと、現場で片付けごとをしており、「(経営者としては)こんなんじゃ駄目なんですがね・・」と言っていた。本来やらなければならない事とのギャップに、彼は自問しているようだった。
謙虚で派手を好まず、それでいて多くの人にそれぞれの思い出を作った。
嗚呼、残念。まだ早いよ。