markdadaoの日記

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第3回丹生湖環境改善実験(炭素繊維) その2


炭素繊維をロープに通し固定する作業は、作業指導者のリード良く、設計図と作業標準通り進行し30分ほどで完了した。
しかし問題もあった。郷土愛友会様が炭を用意してくれたのだが、重しとして入れるスクラップ鉄を手配していない事がわかった。すぐに会員の鉄建工場に取りに行ってもらった。また、小島先生の説明の際、「炭と鉄の入った袋は水中からリン酸化鉄や養分が取れるので、時機を見て引き上げ、その炭を畑にまくと立派な肥料になる」とのこと。そこで急遽炭袋にロープをつなげることとした。幸い、ロープを長めに購入していたため、間に合った。また炭袋の水中投下方法を検討していなかったが、現場の皆のアイデアで1本のロープを追加し、そこへ吊るすこととした。鉄が入っていても炭袋は2,3日は沈まない。従って、炭素繊維の吊るされたロープから1mほど離し、炭袋のロープは仮止めしておき、それが沈んだら炭素繊維の下へ移動させることとした。
事前にフックをつけた道糸を使い、炭素繊維が吊るされたロープを岸から岸へと手繰る。そしてフックに取り付け固定する。5本で50枚吊るした炭素繊維は、まるで水中に泳ぐ吹流しのようであった。

次に、1m置きに結束バンドで巻いたフロート用のパイプをロープに固定する。この作業は事前に用意した2艘のボート上から行う。
ボート漕ぎに不慣れな会員達がロールを流しながらも、なんとか3本のフロートを取りつける。
最後の作業として、炭袋の投下を行う。まず道糸からもう1本のロープを張る。そこへ5mほどの長さに結わいた、鉄クズの入った炭袋を等間隔で投下する。
これで2月から準備した丹生湖二の沢での炭素繊維による水質改善事業の設置を終了する。管理棟に戻り昼食を摂り解散となる。
近々に再度水質を調査し、今夏の水温上昇時、周囲と実験場所の水質の変化を調査確認する旨、小島先生と相談する。


炭素繊維により人工藻を作り、そこへ微生物を繁殖させ良好な自然界を再現させ水質を浄化するのが、当該事業の趣旨ではあるが、本来は小島先生もおっしゃっていた、私たちが水を汚さない事が大事だ。
従って、このようなロータリークラブによる社会奉仕事業は、今後、産官学協力して市民活動に発展させ、自然を守る意識運動へと展開する事が望ましいと考える。参加された地元の方や市職員並びに学校の先生方のコンセンサスを築くためにも、水質データーの報告等により、コミュニケーションを継続させるアフターケアも必要と考える。
また、マスコミの方(上毛新聞)のイベント参加により、事業の意義が広報できることはありがたいことだ。(上毛新聞2011年5月9日号)