markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

3.11以後の日本を考える

東日本の復興産業がすでにはじまっている。中古車の市場価格が10〜20万円上がっていると聞く。建設資材なども供給不足である。これらの関係業者は活発化してゆくだろう。
しかし、世界や日本全国に供給している材料・部品メーカーの供給基地の再建は時間がかかっている。必要な部品が入ってこないとして、客先はただ再起するのを待っているだけではなく、他の地域へリスク分散したり、転注をするだろう。いったん転注されたものは、たとえ復興したからと言って元に戻るとは限らない。全体的には就労場所が減少し、失業なども起きてくるだろう。

3.11以前のリーマンショックから特に成長産業は、韓国や台湾企業などに品質面でも追いつかれ、コスト競争に負けている。
円高の割にはコストが下がらない石油等を筆頭に、非鉄金属など輸入コストが上がり、更には復興支援の税負担や、年金支給の高齢化、厚生年金や失業保険の負担額が増え、一般家庭の可処分所得が減少するだろう。

役人・政治家の大幅な人員削減や退職金を含めた大幅な所得カット、民主党マニフェストにある○○手当等をストライキで反対する今の国民のエネルギーは感じられない。
従って、国内で生活をするには縮小均衡するしか方法は無いのではないか? もしそれが嫌ならば、中国・インド・タイ・ベトナム等を相手にするか、乗り込んで事業拡大する。

しかし、ビジネスに対する考えを大きく変えるならば、まだまだやって行けると思う。それは、ビジネスの目的を儲けるためと考えるのではなく、多くの購買者の喜びや、必要とされる為に如何にサービスや物を提供することで、この社会がその企業や人を生かしてくれる時代となったと考える。利益は明日へのエネルギーであって、決して目的ではなく条件となる。


もしお客が、タダが良いと言ってタダで提供していると、食べる事が出来なくなる。そうするとタダで提供し続ける事が出来なくなる。だから、社会は続けられる程度の、食べられる価格を認める事になる。食べる事以上のお金が入ると、如何に安定してサービスを提供できるか、設備を買ったり人を雇ったりすることになり、お金が回り始める。経済学者はお金の動きが活発な時期を「好景気」と呼んでいる。
反面、儲けは欲であり、エネルギーと考えるのも事実であろう。野球界では秀でた技量と人格と同時に、自分の所得を惜しみなく困っている人達に分け与える器量がないと大リーガーに成れないと聞く。
日本の経済のパイが小さくなり、経済が停滞するだろうが、節電や物を大事にする文化が再度開花することで、先進国内ではいち早く精神文化が成長するだろう。花を愛でる気持ちの余裕が、日本人の心の豊かさを確かにする。