markdadaoの日記

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フィリピンの技能実習生事情 その2


外国人研修生が日本で問題を起こす原因の一つに、日本語の未熟さがあると思われる。作業中意味が解からなくても本人は「はいはい」と生返事をする。その結果不良を発生させたり、作業事故につながることもある。また日常生活でもゴミの分別の漢字表記が読めない等ある。
現地送り出し機関では、独自の教科書を作成し学習を行っている。午前中は教科を、午後は映像などを活用し文化歴史等を指導している。また自由な討論を通じ、渡航する目的意識や異文化交流のための自発的な意欲を促進しているようだ。
しかしタイやベトナムと違い、フィリピンでは帰国研修生の受け入れが違う。タイやベトナムでは日系企業が、日本語と日本文化を理解している帰国研修生の再就職のニーズがある。フィリピンでは賞与支給や継続契約の対象とならない6カ月以内で解雇する、短期労働者とし企業は受け入れを考えている。従って身に着いたスキルも、所得としての評価はされない。このような労働市場では日本から帰国した研修生は、海外実習のキャリアを生かし他国へと再就職先を求める。
先日行われた帰国研修生の同窓会でも、日系企業への再就職希望者は2割に満たない。これでは研修期間中、日本語学習の意欲が湧かないのは当然であろう。
5Sや報連相(ホウレンソウ)等の日本企業文化内で築きあげられた品質管理の伝承を、国外で定着させる人材(現地工員への指導者)として、日系企業のニーズを高めて欲しい。