markdadaoの日記

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NHKスペシャル シリーズ 日米安保50年を観て

昭和60年、日米安全保障条約の有効期限10年目を迎え更新反対を唱える学生らのデモのさなか、東大女子学生の樺三智子さんが圧死したことを、子供ながら各報道で知った。しかしその安保闘争の意味がわからず「アンポ、アンポ」とデモのまねを子供たちはやっていた。その後自動更新を繰り返し、署名から50年目を迎えた今年早々外務省: 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」(日米安全保障条約)署名50周年に当たっての日米安全保障協議委員会の共同発表(仮訳)共同発表が行われた。

アメリカ共和党シンクタンクヘリテージ財団は「日本が普通の国になるように」とアドバイスをしていた。普通の国とは、自前で自分の国を守ると言う事でもある。しかし日本は平和憲法と非核3原則により、核を背景としたパワーバランスを取ることが出来ない。そしてアメリカの軍事保護により、軍事費に多額の国費を出すことなく安全のただ乗りとして経済発展を遂げた。

もし、今からでも国家予算を防衛費に振り向けても、アジア諸国、特に中国や北朝鮮からの日本帝国の再来として猛烈な抗議が目に浮かぶ。一方、ヨーロッパにおけるドイツは、1985年のレーガン元大統領によるドイツ・ピットブルグ軍人墓地の献花や、一昨日からドイツ軍がフランス入りし駐留を始めた。これは第2次世界大戦後の独仏両国和解の象徴である。昨日、日本政府も在韓邦人救出を目的に韓国へ自衛隊派遣を検討始めたが、相手国韓国の世論はどう受け止めるのか?

自国を守る気概を忘れたローマ人が外国人傭兵に頼り、最後には傭兵に国を滅ぼされた歴史がある。私たちが20代の頃、戦争が起きたら兵隊に志願するかを、語り合った事があった。ノブレス・オブリージュ「高貴さは義務を強制する」という直訳ではあるが、私たちは社会で仕事をさせてもらっているのだから、当然の義務であるとの結論であったように記憶する。

中国政府(主席)は共産主義中国銀行そして軍隊を手中にしているので、立場を保持していると聞く。子供たちの社会でも喧嘩に強いほうへなびく。ましてや自分たちを守ってくれるならば、子分になってしまう。日米安保の条約内容は変わらないが、日米関係の本質は大きく変わってゆく。無抵抗主義を標榜し、アメリカの核の傘のもとで他力本願によって平和を維持してゆくのか?または平和交渉のアドバンテージを取るために、自前の軍事力を高めるのか?それとも私たちは、知恵を絞って第3の道を緊急に探し出さなければならないのか?