markdadaoの日記

真空管アンプ用トランス、スマホ用衝撃吸収フィルム、RC、政治経済、読後感想など

政治家になったつもりで

尖閣諸島中国漁船衝突事件の流出ビデオはコピー転載され、いまだに見ることが出来る。政府は非公開としていたがビデオが流出し、国家機密違反として犯人捜しをしていた。
このような現象を鑑みるに、歴史教科書誤報事件から最近の毒入り餃子事件までパターンが読み取れる。
教科書問題は日本のマスコミが誤報を流し、それに中国が乗り日本政府が謝罪し、後で間違いが解かっても中国は謝罪せず日本政府もそのままにした。毒入り餃子事件では日本側で毒を入れたと中国側の意見をマスコミが記事に取り上げ国民を煽り、後で中国が真犯人を見つけ即刻死刑としたが、日本の政府はそのままにしている。
従って今回の尖閣諸島中国漁船衝突事件でも、この証拠ビデオをもって中国にクレームをつけるというマスコミ記事や政治家の発言を見聞きしていない。そして流出犯人をどうするかだけに着目するだけであろう。

マスコミの広報力は両刃の刃であり、政府の外交交渉力と戦略が問われるが、批判する気にはなれない。この事実が今の日本のレベルであり、大きなトレンドの中に流されているのだろう。

近未来を考えると、すでにアジアでは中国の覇権が侵攻している事を認めないわけにはいかない。中国は13億強の人口問題、チベットをはじめとする少数民族問題、沿岸と内陸の経済格差問題、台湾併合問題などの火種をはらんでおり、中国政府は共産主義中国銀行、軍隊の3つをコントロールしながら政治を行っている。状況は日本の政府の緊張感の比ではないと考える。

国家間はパワーバランスで保たれており、人の助け(日本のアメリカ頼み)で対等な交渉は成り立たない。アメリカが前線を沖縄からグアムへ下げている、という事実を認識しなければならない。世界はEU+アフリカ、アメリカ+南アメリカ、中国+アジアが地政学的に繋がるのが自然な成り行きのように見える。

脱亜入欧は明治時代の選択で、今の日本はアジア諸国から尊敬され、アジアを代表する国力をもって中国とのパワーバランスや、世界諸国との交渉を行わなければ危ういと感じる。