markdadaoの日記

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中野隆史先生講話その2

がん細胞の核にあるDNA(遺伝子)を切断すると、がんの死に方が2通りある。一つは分裂して死ぬ。もう一つは自爆する。そして死んだがん細胞へ周囲の細胞が攻めてくる。
がん細胞は普通の細胞より放射線に弱い特性がある。群馬大学では炭素イオンの放射線を活用している。
男性の前立腺がんの場合は1mmぐらいのイリジウムを串刺しして治療し、そのまま帰宅してもらう。コンピューター制御し良い部分を避け、悪い部位のみ治療することができる。
放射線治療はイギリス・ドイツ・アメリカが約60%の治療方法であるが、日本ではまだ25%レベル。しかしすべてのがんに対応はできない。たとえば大きながん、線腫、骨腫など。
重粒子線がん治療にはヘリウム以上に重いものを使うので、群馬大学では炭素イオンを活用し、加速器にかけ光の70%までスピードを上げ、がんへ照射する。
炭素イオンのメリットは2つある。1つは病巣に対し線量の集中性が高い。これは1発でDNA2本を切ることができる。2つ目は殺菌効果が高い。これは電離密度が高いことで、X線では体を突き抜けてしまうが、炭素イオンはがんの厚みに集中させることができる(線量分布が高いこと)。
X線は1週間に5回照射し6〜7週間の治療時間。重粒子線は1日1回または2日に2回照射または1週間に4回で入院を必要としない。
http://heavy-ion.showa.gunma-u.ac.jp/jp/Information01.html